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最下層に辿り着くとドアが開いた。
少年はエレベーターから出て、再び歩き出した。
そして、少年はある扉の前で立ち止まるとポケットの中から一枚のカードを取り出しスリットに通した。
『ピピッ!!』
と言う音と共にロックは解除され、圧縮された空気が抜ける音と共にドアが開いた。
「ダミープラント…」
それだけ呟きながら中へと足を踏み入れた。
そして、少年は培養液のタンクの前で立ち止まった。
その中にあったのはかつて人の形をしていた物の残骸だった。
だが、良く目を凝らして見ると、一人だけ無傷の幼女が漂っていた。
少年は培養液のタンクから幼女を引き寄せて取り上げた。
幼女は眠っているらしく、規則正しい寝息を立てていた。
少年は幼女を抱き抱えながら『ダミープラント』を後にした。
その後、少年は幼女に『レイラ』と名付けて一緒に暮らす事となった。
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