序章b

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僕はレイラを連れて、『コンフォート17』の葛城宅に戻って来ていた。 幸い『マギ』が町を制御していたのでライフラインである『電気』『ガス』『水道』は通っているようだった。 僕はポケットから家の鍵(カード)を取り出してスリットに通して鍵を開けて中へと入って行った。 「ただいまぁ~…」 と言って見たが、当然返事など返っては来なかった。 寂しさを感じながら家に上がってみたが、『サードインパクト』の時の揺れのせいだろうか、辺りがぐちゃぐちゃになっていた。 取り敢えず場所を確保するために、レイラを一旦ソファーに降ろして掃除を始めた。 今の世界に時間の概念が無いのだろう、窓から見える空の色は『紅い海』に居た頃から変わっていなかった。 概ね掃除を終わらせた時に、レイラは眼を覚ました。 レイラは辺りをキョロキョロ見回した後に僕を見付けると、僕の方にやって来た。
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