十代

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一か月経った頃、石田とアサコが二人仲良く歩いているところを見掛けた。 人づてに聞いたところによれば、二人は付き合いだしたとのことだ。 もうアサコのバイト先の喫茶店に行くこともないんだろうな… OBとして部活に顔を出すことも止めようかな… …なんて、どうでもいい、後ろ向きなことばかりを考えていた。 そして俺の毎日は、受験勉強に集中することにした。 秋が終わり、冬に入り久々に俺はカスミと会っていた。 このカスミは中学時代からの女友達で、かつて通学用の自転車を毎日パンクされたことで徒歩通学に切り替えた際、俺と一緒に通学を付き合ってくれたあの女の子である。 俺とカスミは男女の意識なく、親友としてずっと付き合っていた。 カスミが付近の高校に通っていたこともあり、俺はヒマな時にはカスミに連絡を取り、下校途中に見つけた喫茶店でダベることがしばしばあった。 俺もカスミも互いの趣味を話し勧めたり、互いの恋愛相談をするような間柄だった。 カスミにこの一連のアサコの件を話すと、やたら呆れた顔をされた。 カスミ「あんた、バっカだねぇ~…」 カスミはちょっとイキがったところがあったんで、見た目、話し方にアバズレ的なニュアンスを含んでいた。 カスミ「女心が全く分かってねぇ~!😃」 あぁ…この件はこいつには話すべきではなかったかも…😞 カスミ「そのアサコちゃんは、あんたに答えて欲しかったんだって😃」
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