十代

20/41
前へ
/367ページ
次へ
現役受験の結果は惨憺たるものであった。 5校受験して全滅…😖 春からは浪人生としての生活が待っている。 3月は卒業の季節。 青春がぎっしり詰まっていた高校生活が終わろうとしていた。 卒業式の後、俺は道場に顔を出した。ここで久々に部員たちと会い、卒業の挨拶をすることが習わしでもある。 もちろん、そこにはアサコも石田もいた。 在校生側代表として、アサコから花束🌷と卒業の証として金刺繍で名前を入れた黒帯を受け取った。 渡す際アサコは涙ぐんでいた。 さて思い出いっぱいの校舎に別れを告げるかな…と思い、校門にさしかかった時… …そこにアサコが立っていた。 アサコ「先輩…遅いです…」 …遅いって…君が待っていることは予想もしていませんでした… アサコ「今日これから、ささやかな先輩たちの卒業記念パーティを開くんですけど、先輩ヒマですよね?来れますよね?😉」 …あのな、その誘い方はおかしいと思うよ… ヒマかと問われれば、仲のいい連中と遊ぶ約束はしていたのでヒマではないのだが、この場合、優先順位が異なる。 俺「ヒマだけど…。さっき先輩たちのって言ったけど、空手部のみんなでパーティってことか?」 アサコ「違いますよ😌エリと山田さんが一緒なんです」 エリはアサコの親友。山田は俺の親友である。ふとしたことで、俺がキューピッド役になり付き合い出した二人であった。
/367ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加