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俺たち二人は駅近くの公園にいた。
三月の風はまだ冷たい。
長い時間は居られないなと思った。
俺「…石田とはうまくやっているのか?」
アサコ「…うまく?」
アサコは考え、やがてクチを開いた。
アサコ「先輩…きっと誤解していると思う。」
俺「誤解?」
アサコ「私、石田君と付き合ってないし…」
俺「!?」
アサコ「でもね。まだ迷ってて…で、石田君には正直な思いを伝えたの。
で、今は付き合えない…って。
そしたら、石田君、待つって。
先輩のこと、私が整理できるまで待つって…」
俺「…そうだったんだ…」
石田のヤツ、後輩だけど大人なんだな…
俺、先輩づらしているけどガキだな…
どっちがアサコのことを深く大事に考えてあげているだろうか?
どっちがアサコのことを愛しているんだろうか?
そもそも俺の想いは愛なんて言えるものだろうか?
俺の中に様々な想いが去来していた。
アサコ「私、石田君と付き合うね😌」
俺「…そうだな。…それがいいと今では思うよ。本心からね。」
自分の言葉にも驚いた。俺はこの結末を受け入れていた。
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