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そう言われて色々と考えた。
『聞きたい事』……。
俺は真っ先に思い浮かんだ事を口にした。
「この空間は何なんだ?」
俺の問いに彼女は答える。
「そうね、これは私の記憶の断片。薄れていくけど決して忘れられないトラウマ。
そういう物が具現化された場所みたい。多分夜が明ける頃には無くなると思う」
そう言って彼女は哀しそうな顔で笑う。
「正直な所、そう言われても意味が解らない。この場所や君の存在は非現実的すぎる」
俺は思ってる事を言った。
「ええ、そうね」
哀しみを消した表情で彼女は、それだけ言って黙った。
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