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桐矢の姿が見えなくなった頃、ヒビキは明日夢の肩から手を離した。
「ふぅ…最近、あの子しつこいんだよなぁ…困っちゃうよな。」
「……」
あまりその事について物言いをしたくない明日夢は黙って聞いている。
「さてっ!」
ペンッと明日夢の肩を叩くと
「目的地に行こうか!」
「あ…はい!」
自分が逃げたかったのか、明日夢を庇った(?)のか定かではないが、桐矢から引き離してくれた事に変わりはなかったので正直ホッとした。
「あ、あの…ありがとうございますヒビキさん。」
「ん?いや、今日は少年と語りたい気分だったしさ。…ちょっと聞きたい事もあるし。」
まさか…とは思ったが、いやそんな事はない。と、脳が否定をした。
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