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「マナブ、海行こうや、海」  野球ボールが、丸ごと口の中に入るのではないかと思う程、大口を開いて、ナツオは言った。 「まじ? …冬やで今…」 「それが?」  真顔である。    突拍子もない事を、簡単に言ってのける。  ため息をついた僕の肩を、ナツオは、ポンと叩く。 「ナンパ、青春、イコール海や」 「冬やもんなぁ」  僕は、首を左右に振って言った。
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