くずれたヒマワリ

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「何を言ってるんだね、マナブくん。この寒い時期だからこそ、海なんだよ。ブルーな心を癒やす場所、恋愛に疲れ果ててしまった、傷心の女子大生。求めるものは安らぎ。うーん、イコール冬の海だ」

　両腕を体に巻き付け、首をちょっと傾げ、ナツオは決めのポーズを取った。

「わかったかね、ジョルジーニョくん」

「誰やねん、それ」

　一気に笑いが込み上げてくる。

　中学２年の夏を境に、ナツオは突如、若手芸人顔負けのノリを覚えてきた。