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2-B…―
俺が入ると騒がしかった教室が静かになった。
「マジであいつと一緒かよ…」
「最悪…」
これをまた毎日のように聞かなくてはいけないのか。
人の声が直接頭に響く。
苦しい……誰か……
誰か……っ
「白石…朔?」
ぽんっ、と肩に手を置かれ驚いた。あんな噂が立っているのに、平気で近付くのは頭に血の気があるやつだけだろう。
そう思っていたが、そいつは違った。
音「俺、お前の前の席の椎那音弥って言うんだ。
顔色が悪いみたいだがどうかした?」
朔「……なんでもない…」
音「なんでもなさそうには見えないけど…。熱は?」
額に椎那の手が触れる。それがとても心地好かった。
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