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時を同じくして5年後。
貴司は東京から地元に帰り、国立大学に通う大学生になっていた。
専攻は経済学。
貴司は金の重みを知っていた。
貴司の親は商店街の服屋を経営をしていたが、近くに大型洋品店が出来てから経営は火の車だった。
東京に出てから一年で帰郷した。
そして、一年の独学の勉強を経て合格したのだ。
カッティングが得意だったギターもたまにさわる程度だった。
入学してからというもののバイトとレポートに追われる毎日だった。
しかし、貴司にはそれが合っているようで、連日深夜まで机に向かっていた。
『あともう少し…』
机の時計は午前1時半を指していた…。
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