『prison』

2/3
前へ
/12ページ
次へ
店に入った時一瞬異様な雰囲気が生まれたが、すぐにファーストフード店特有の喧騒に揉まれた。     ハンバーガーをつまみながら拡護が言う。     『よぅ貴司。元気にしてるか?』     貴司『ぼちぼちだよ。ところでお前まだ音楽やってるのか?【PRISM】…だっけ?』     拡護『今は【prison】だ。今度吉祥寺でライブやるよ。来るか?』     貴司『いやいい。最近忙しくて…。いつまで続けるつもりだ?』     拡護『ナニ?音楽か?ミリオン出すまでに決まってんだろ、ハハハ』     いかつい恰好の拡護の大きな笑い声が響いた時、一瞬また店内のざわめきが止まった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加