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俺はクライスが刀を振り下ろす寸前、その出鼻を挫いた。
ガッ!
《デウス》の右肩に、長剣を振り下ろす。
が、
「斬れないか…」
必殺の念を込めた一撃だったが、《デウス》の装甲は亀裂が生じただけだった。
《デウス》の装甲には、この《ケルベロス》と同じ材質を使用したのだろう。
恨むぞ、おっさん。
しかし、クライスの太刀筋は分かった。
いかに瞬間最大出力を上げようとも、いかに不老不死を得て驚異的な運動性を誇ろうとも、機動甲冑の実戦経験のないクライスの刀は決して恐くはない。
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