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その冷笑が誰に、何に向けられたものなのか、俺に確認する術はなかった。
「司令…」
後味が、悪過ぎた。
艦橋に衛生兵が呼ばれ、ガロンズの遺体を運び出すのを、俺たちは無言で見送った。
「進路を変更する」
それは、ノルンの不意打ちだった。
「何だって?」
俺は聞き返さずにはいられなかった。
「聞こえなかったのか。進路を変更すると言ったのだ」
「どこに?」
「アルパーク王国王都アシーネだ」
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