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夏も終わり、そろそろ木の葉が色づいてきそうな季節。
だが、瘴気漂う魔法の森の木々には季節の変わり目など関係ないように、青々とした葉を枝に抱えている。
「魔理沙ー、魔道書返しなさーい!」
昼下がりの魔法の森に少女の声が響く。
森のど真ん中に不自然に切り開けた地に、一軒の家が立っていた。
陽は高く、その孤立している家を幻想的な陽光に照らしている。
だが、家の主は不在のようで、返事は返ってこなかった。
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