わがままな王子

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「帰ろう、アルフレド」 「嫌だ」 「お前の姿が消えたと知れたら、どんな騒動になるのか考えてみろ」 「知ったことか」  クヌートが苛立った様子で頭を掻いた。  それでもアルフレドは、深くなる一方の森の中、生い茂る草を掻き分けるようにしてどんどん先へ進んでいく。  カイはそんな二人の様子を見ながら、黙ってアルフレドとクヌートの間を歩いている。
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