711人が本棚に入れています
本棚に追加
拗ねたように唇を尖らせ顔を反らせたアルフレドの態度に、クヌートは側にあった木の幹を、握りしめていた拳の横で強く打ちつけた。
「甘ったれるのもいい加減にしろ!」
クヌートの怒号に、木々で休んでいた鳥達が一斉に驚いて羽ばたいた。
驚きのあまり言葉を失ったアルフレドの後で、カイが小さく鋭い声を立てる。
「シッ! 何かいる!」
カイの低く抑えられてはいるが鋭い声に、アルフレドもクヌートも動きを止めた。
最初のコメントを投稿しよう!