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「「うわっ!?」」
フランドールは突然、弓のような物を取り出すと、例によって弾幕を張った。
撃ち出された無数の弾が霊夢と魔理沙に向かって飛ぶ。二人はそれらを掠りながらも回避したが、部屋の惨状がより加速した事は言うまでもない。
「おいおい!『スターダストレヴァリエ』!!」
魔理沙もまたそれに対抗するようにスペルカードを抜き取り、流れ星に似た弾幕を張った。
「ちょっと待ちなさい!私の屋敷で勝手に何やってるのよ!」
事態を見かねたレミリアは腹立たしげに立ち上がり、二人に向かって叫んだ。
「……無駄だと思うなー……」
対照的に、霊夢は落ち着いた、或いは傍観にも似た態度で呟いた。
魔理沙とフランドールという、幻想郷でもかなりのパワーを持った者同士による決闘が行われていたのだ。流石の霊夢やレミリアでも、これを止めるのには、骨が折れるだろう。
それに、フランドールが居るという時点で、物事が穏やかに解決する筈は無い。まだありとあらゆる物が破壊されていないだけ、むしろマシと言えた。
「とはいえ、このままでも駄目ね……『二重弾幕結界』!」
「私だって!『不夜城レッド』!」
霊夢とレミリアは叫ぶと、やはり弾幕ごっこに加わっていった。四人の手になる、凄まじい弾の嵐が飛び交い、周囲の家具や床、壁が象を変えていく。流れ弾は、妖精メイド達にも直撃していた。
「あの…取材……」
一歩退いた所で、ポツンと立つ文は困った風に呟いた。その隣で腕組みをして立つ、咲夜は俯き溜め息を吐いた。
「修理、美鈴にも手伝ってもらおうかしらね……」
咲夜は言うと、壁に空いた穴から見える、空に目を遣った。
外は晴れており、太陽の光が部屋の中にも射し込んでいた。その穏やかさと現在の状況とのギャップに咲夜は呆れつつ、再び溜め息を吐いた……。
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