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父の車に乗ると私のお気に入りの音楽をかけた。
いつものドライブのように。
二人とも黙ったままで、父は運転をして、私は所在なく窓から外を眺めた。
沈黙に堪えきれなくなった私は、
「どこまで行くの?」
行き先を聞いたけど、知らない場所だった。
どれくらい走ったんだろう?
一時間くらいだろうか。
車が駐車場に入った。
何かのお店の駐車場だった。
その雪の降る中、一人立っている人がいた。
女性だ。雪の中スカートを穿いている。
お母さん?
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