思春期

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母はまずお金をまったく持っていなかったので、消費者金融で何十万か借金をし、小さなアパートを借りたという。 それから家政婦として登録し働いた。 主にお金持ちの家で掃除や家事などをしていたらしいが、老人の介護などもあり気難しい人もいて大変な思いをしていた事は内容からもよくわかった。 その他、母は多くは語らなかった。 きっと生活で精一杯な毎日をおくっていたせいだろうと思う。 それから母や父、弟は今までと同じく何もなかったかのような生活をし出した。 母はずっと家にいたかのように。 ただ母は父の変わりぶりには驚いていた。 あの頑固で暴力的な父に私達は毎日脅えて暮らしていたのに、キレる事がほぼなくなっていたのだから。
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