思春期

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その作戦的笑みは項をそうした。 祖母は父にその事を言い、やっぱり母親は必要なのね。 と、母を責め立て追い出す事を祖母は諦めた。 私の計画通りだった。 母が帰ってくることによって、私は色々な事から解放されて自由になるはずだった。 だけど、違った。 私は亀裂の見えない本当は壊れたこの家族の為にまた笑うしかなかったのだ。 私は幸せよって。 みんなは家族よって。 家族ごっこを続ける為に。
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