第一話 テルコ

11/80
前へ
/80ページ
次へ
【市原京一の視点】 ※テルコから京一に視点がかわります  俺は部活を終えると、街の中心部にあるマンションへ向かった。 俺はエレベーターに乗り、目的の階のボタンを押す。 エレベーターは静かに上昇し、すぐに最上階へ到着した。俺はエレベーターからおり、そこから見える夜景をしばし眺める。 街は灯りにキラキラと輝いていた (これが、理佳さんの望んだものか・・・) (まあ、踏むこと以外に目的があるのは・・・悪いことじゃない) (でも・・・どれだけ荒稼ぎすれば、こんなとこに住めるんだ?) 俺は夜景から、この階に二つしかないドア、そのうちの一つに目を向ける。 同じ街に住む裾踏姫、滝沢理佳の部屋だ。 俺はドアに近づき、ドアノブに手をかける。 階下で連絡済みのため、錠は外されているはずだ。 カチャ やはり錠はかかっておらず、すんなりとドアは開いた。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3384人が本棚に入れています
本棚に追加