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「言うじゃない。本当に成長したわね、京一」
「今日は・・俺の成長も理佳さんの肥大化もどうでもいいことだ。次に踏む人物の話をしたい」
「ちょっと!私は肥大化なんかしてないわよ!」
「冗談だ。それより、いい人物はいないか?」
「ったく、あの可愛かった性格はどこへいったのよ?あの老人に変な影響を受けたんでしょ?まあ、いいわ。いい人物って言っても沢山いるわよ。他に条件は?」
「金は無くていいから、俺の家に近いこと、女であること、長い黒髪であること、以上」
「・・・なんか、やましいことが見え隠れしてるわね、その条件」
「いいだろ。5年もじじいの後ろ姿を見てきたんだ。リハビリは必要だ。今度は男でなく絶対に女がいい」
「まあ、これも成長のうちってことかしらね・・・哀しいけど。でも、残念ながらいないわよ。その条件に合う人」
「いないのか?」
理佳は裾踏姫随一の情報通だ。理佳がいないと言えば、本当にいないのだろう。
「県外にならいるわ」
「県外か・・・遠いな」
「ねえ?あの子ではダメなの?」
「あの子?」
「京一のクラスにいるじゃない。一人」
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