第一話 テルコ

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俺はスニーカーに履き替え、彼女のいた場所に立つ。そして、彼女と同じように夜空を見上げる。  (なるほど・・・) 彼女がなぜ泣いていたのか、なぜこの時間まで学校に残っていたのか、その理由がわかった。 満月だから  人のいる場所にいたかったから 今夜、彼女には恐怖が待っている だが、同情などしない。  (ふん・・自業自得だ。馬鹿め) 俺は夜空から視線をおろし、その場を後にした。
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