仕事

2/9
前へ
/112ページ
次へ
「えぇ!ダメだよ~ 今日は来るって言ってたじゃん。 モナを1人にするの? 寂しいじゃない… えっ?そんな事ないよ! 田中さんだけだよ~! 信じないなら…もう‥モナ田中さんと連絡取らない! 信じてくれない人と連絡取るの哀しいじゃない(涙) うん。うん。 本当に?! 絶対だよ!! わ~い。待ってるね♪ じゃ~ね~     ブチッ」         「いっちょあ~がり♪」     とモナは上機嫌で電話を切った。       さっきの会話の内容で、大体の事はお察しついたでしょう。       「あたしも見習わなきゃな~」       と関心しているのは、スミレである。       「ん?何が?余裕っしょ♪」     じゃがりこを口に加えたまま、満面の笑みでピースをするモナ。       「名付けて【泣き倒し大作戦】」       「お~こわっ」     スミレがわざと身震いしてみせた。       「うちら嘘の世界だぜ? 女優よ女優~ 女優になりきってこそ、プロってもんよ♪ アクトレス~♪」       と鼻歌を唄いながらコテに電源を入れ1冊の雑誌をめくった。       「今日の見本は~♪ どれにしよっかな~♪ スミレはいつもの?」       「あっ、うん。 適当に巻いてくれたらいいよ! あたしあんた程力入れてないから~」       とモナを見る事もせず再放送ドラマに涙ぐむスミレだった。
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

642人が本棚に入れています
本棚に追加