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「「「いらっしゃいませ~」」」
薄暗い店内には色んな香水が混じり、少々目眩がした。
オープンしたてはそんなものだ。
「座って待っててね♪」
と田中の袖を少し掴んで上目遣いに話したのは、勿論モナである。
急いでロッカールームでドレスに着替えた。
今日は真っ青なブルーの膝丈ドレスに、同じカラーのサンダル。
田中さんは少々気弱な冴えないサラリーマンのくせに、上品な女を望む人だったから。
「今日ど~だった~?
何食べたの~?♪
ってな~に~?それ~?♪」
「いや~
これは一瞬でも私に歯向かった罰でしょ♪」
と言う事で、モナは黒地に白で6文字かかれた紙袋をブンブン回した。
「どんな手使った~?(笑)」
ロッカーに持たれて煙草を吸っていたスミレが、ニヤニヤしながら聞いて来た。
「べっつに~♪何も~
それより付けてよ♪
新作のネックレスなの♪」
「はいはい♪お嬢様」
スミレは煙草の火を消し、モナの首に手を回した。
「首絞められるんだから(笑)」
モナにネックレスを付けながらスミレが脅した。
「今時そんな迷信信じないでしょ♪
目の前で買った物だから信じられるし~
こんなネックレスじゃ盗聴器仕掛けるのも無理だし~
ぬいぐるみの方がよっぽど怖いよ(笑)」
「確かに(笑)」
2人が笑っていると
「スミレさ~ん、指名5番。
モナさん、早く同伴戻って!
17に通してるから」
「「は~い」」
鏡を見て最終確認☆
「「さ~行きますか」」
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