落ちこぼれ

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そこへ 「クロスの言う通りだ。お前達見た所、同じ学年みたいだが、痛い目にあいたいのか?」   遅れてきたアルフレッドが怒りを抑えながら言う。   「アルフレッドか。お前もかよ!分かったよ!今日はこれ位にしてやるよ!」     そう言って、逃げるように散って行った。   「逃げるなら、始めからこんなことするなって。」 まだ怒っているのかその表情は怒りに満ちている。 「アル。助かった。ありがとう。」 「俺も差別なんて許せないからな。今まで仲良く過ごせていたのに。」   アルフレッドのように竜人を差別しない人間もいる。むしろ、差別する人間は少数になってきている。 その為、学校に通う竜人は少なくない。   「あの…ありがとうございます。」 そう言って竜人の男の子は逃げるように帰っていった。   「こんな世界。どこが平和なんだ?竜人が差別されて当たり前の世界なんてあっていいわけないだろ!」 かなり怒った様子でクロスは叫ぶ。
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