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リリィがいた場所には土煙が上がっている。
「「やったか?」」
ダブルドールは手応えがあったため、リリィがダメージを受けていると思っている。
しかし、土煙が晴れるとそこには傷1つ負っていない無傷のリリィがいた。
「その程度の魔法で私を倒せるとでも思っているのですか?」
あまりにも(リリィにとってだが)威力の弱い魔法をぶつけられた事にリリィは苛立ちを見せた。
「魔法はこうやって使うのですよ!」
相当怒っているのか、力をセーブする事を忘れている。
リリィの頭上に無数の光の矢があらわれた。その数は数えられない程だ。それが全て、ダブルドールへめがけて飛んでいく。
「お前、それはまずいぞ。」
クロスは焦った。
この数。質。早さ。どれをとっても一級品であり、これをまともに受けて生きていられる者はかなりの実力者と言っていいだろう。
ダブルドールが避ける事も防ぐ事も出来ないレベルだ。
今のクロスの魔力量でも防ぐ事は無理に等しい。
主であるカヌは反応する事ができていない為、サポートする事ができない。
このままではダブルドールが死んでしまう為、クロスはダブルドールの前に盾を魔法で作った。
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