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10年前。圭輔が当時15歳のときである。
圭輔は夏休み直前で胃潰瘍になり、入院をしていた。
「だー!暇だ!!」
と愚痴をこぼしていると、
コンコン。扉をノックする音が聞こえた。
「ふぁ~い。」
となんともやる気のない返事で答える。
「暇してんなぁ~!」
そこにいたのは、2組の男女だった。
最初に声をかけた、天然パーマの男が島津優雅(しまつゆうが)。隣にいる細目の男が、北嶋勝人(きたじままさと)
「ハハハ!運のないやつ~。」
と人を見て大笑いしているのが、村上真理(むらかみまり)。
「具合はどう?」
と病人に対して唯一マシな声をかけたのが、八代咲(はちだいさき)である。
圭輔を含めてこの5人は幼稚園からの幼なじみである。
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