学園祭

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学園祭

息子から電話がありました。『○月△日に、学園祭あるんだけど……いやだなあ。めんどくさいし。』 そう言えば中学校生活で最初で最後の学園祭。 こっちの中学校では出席していなかったから…… 『何で?楽しみじゃん。お母さん見に行こうかなあ。』私は言うと息子は、 『だってさ、劇するんだけど、他の3年のクラスはロミオとジュリエットとか夕鶴とかオズの魔法使いとかするのに、うちのクラスなんか金の斧銀の斧だよう?レベル違うよね。』と言ってブツブツ文句を言っていました。 私は少し笑いましたが、すぐに息子に言いました。 『いいじゃないの。仕方ないよ、特別学級ではあんたは少し物足りないかもしれないけど、無理に背伸びしなくたっていいクラスなんだから。で?役は何?決まったの?』 息子は、少しはしゃいだ声で言いました。 『俺、主役!きこりの正直者の役!』 ……なんだ。……ブツブツ言いながらも、結構楽しみにしてるんじゃん。 私はホッとしました。 『お母さん、ぷぷっ😆聞いてよ、俺の友達の○○、いるじゃん?あいつ何の役だと思う?』 私は、さあ?と答え、息子に聞きました。 『泉の女神さまだってよっ😆ギャハハハ😆かつら被ってやるんだけど、背が高いから頭が段ボールで作った草むらから出てたりさあ、呼んでないのに立ち上がったりするから練習も大変だよ』 初めてで最後の学園祭。 めんどくさいと言いながらも結構楽しんで練習してるようで、私は安心しました。
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