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何で?俺が知らん間に経路が変わったんか?
何度目かの「仕方ない」を頭で唱えながら、また座る。
バスはなかなか停まらない。しかも知らない道を通って行く。
ようやく降りた時、俺は全く知らないとこに来てた。
なんやねんもう…
時刻表を見ると、次のバスまで30分はあった。イライラするより疲れた。
よくわからんから、今度はあの手前の停留所で降りるか。
やがてバスがきた。13番。
乗り込む。何度目かのバスに腰を下ろすと疲れからため息がもれる。
帰ったら速攻寝な…
が、今度はそのバスは、下車予定の停留所より手前の、知らない停留所に停まると、またもや
『終点です』
というアナウンスを流した。
いい加減ぶちっと切れた。
「何やねん!このバスいつからこんな適当な運転しとんや!」
だが運転手は(何言ってんだこいつ)みたいな顔して、迷惑そうに、
「はい、早く降りて降りて」
とバスから追い出した。
もうキレた!タクシーで帰るわ!
だがタクシーは来ない。場所を移動するもタクシーなんか一台もいない。
別に田舎とかじゃないんだが…ていうかここはどこやねん…
地名を見ても知らない。自分がこんなに土地勘がないとは思わなかった。
タクシーを探すのに歩き疲れると、停留所が見えた…と同時に、あの13番のバスがきた。
シューとドアが開く。今度こそと思い、運転手に最初に聞いた。
「○○には停まりますか?」
運転手はにこやかに、
「はい停まりますよ」
俺はホッとして乗り込んだ。と同時に疲れが一気にきて、俺はついうたた寝をしてしまった…
「お客さんお客さん、○○に着きましたよ」
運転手に起こされた。俺は慌てて起きて、
「あ、すんません」
と急いで降りた…が、
辺りを見渡す。
知らない場所だ…
「ここ○○じゃないです…」
と振り返ったがバスはすでに走り去ってた。
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