富男の恋

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富男、17歳の春。   新聞配達の帰り富男ゎいつものように、うつむいて小銭を探し歩いていた。   「お、自動販売機だ。」   富男にとって自動販売機ゎ絶好のカモだ…   金持ち達が、高級品であるジュースを買い、時におつりを忘れていく。   そのおつりが富男の獲物だ。   そして、おつりが入っていなくても、自動販売機にゎ保険がある。   金持ち達がうっかり小銭を転がし、自動販売機の下にもぐりこんでいく。   ほとんどの人達ゎ、地べたにはいつくばり手を伸ばす事ゎない。    富男ゎその事を知っていた。
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