61人が本棚に入れています
本棚に追加
「客がさー。。」
コバは言った。
「客のノリが悪いんだよなー」
確かにそうなのかもしれない。
もっとも、彼らのようなバンドのライブなんて
客といってもその日出演したバンドマンか、
良くても学校や職場の友人くらいなのだが。
「客もそうだけど」
サトが口を開いた。
「やっぱもっと技術磨いてさ、
ちゃんと伝わるようなのやんないと。」
「確かに。。」
コウが応える。
「俺らは今のままだと、
なんか"やりたいことやってるだけ"で終っちゃうもんな。。」
「でもさー」
コバが俯いて呟く。
「具体的にどうすればいーの?」
「「「・・・・。」」」
商店街を無言の風が包み込み
3人は途方に暮れた。
"いつものことだ"
最初のコメントを投稿しよう!