第一章

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「あぁ…疲れちゃったな……」 とぼとぼと歩きながら優衣はそんな一言を呟いた。 結衣の住んでるアパートは結構良い部屋で 女の子の一人暮らしには十分すぎる しかし… 場所には少々問題があり アパートに行くまでの道のりに 必ず ホームレスが居るのだ ソレが嫌だと アパート住民は出て行ってしまうらしい。 「おねぇちゃんよぉ…飯は持っとらんか?」 かすれがすれな声で ホームレスのオジサンは 私に話しかけてきた 優「…………」 私は鞄をゴソゴソして まだ開けていないパンをオジサンの前に置いた 「ぁりがとよ……」 オジサンは泣きそうな声で私にお礼を言った 私は ホームレスをチラチラ見ながら家に向かった すると 一人の男と目が合った
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