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怜斗に送ってもらった砂衣は帰ってから両親の質問攻めにあった。
結婚を前提とはしないけど付き合うことを言い、疲れた為か早々に寝てしまった。
♪♪♪♪♪♪~♪
んっ?
メール?
あまり携帯を触らない彼女はメールしても返ってこない。その為、周りは連絡等にしか使わない。
目下、本来の機能。電話専用なのだ。
だから、メールの受信を知らせる音楽に眉を寄せる。
何時よ。
寝ぼけ眼で携帯に手を伸ばすと時間を確認した。
6時半?
ふざけんな!
目覚ましいよりも早くに起こされたので頭にきているのだ。
!?
怜斗さん?
送り主を見ると思わず飛び起きた。
そして思わずベッドに正座をして本文を見る。
内容は一言、
おはよう。
よく見て見ると、もう一件。昨日の夜にも来ていた。
…。
メールを終了させ、電話番号を出しかけてみる。
トゥルルルルル♪
「はい。」
昨日の優しい感じではなく、不機嫌です!と言わんばかりの低い声。
「…。」
びっくりして第一声が出なかった。
「もしもし?」
「あっ、
おっ、おはようございます。
葉月砂衣です。」
「えっ?」
発信者の名前を見てなかったのか、砂衣だと解るとびっくりしている。
「メール。
メールが来たから。」
朝早くの電話だったので、少し遠慮がちに言う。
「それだけで電話を?」
だっ、ダメだったかしら?
「昨日のメールに返事してなかったし。」
「ああ、気にしないでください。
メールですから。」
呆れてしまったのか、少し笑いの混じった言い方をされた。
「そりゃぁ、すぐに返ってくれば嬉しいけれど。砂衣さんの状況を知って送ってるわけではないので、気が付いた時にでも送り返してくれればいいですよ。
あまり深くは考えないでください。
気軽にいきましょう。」
何か、少し、気が楽になった。
…気がする。
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