カレカノ開始

2/6
前へ
/41ページ
次へ
 怜斗に送ってもらった砂衣は帰ってから両親の質問攻めにあった。    結婚を前提とはしないけど付き合うことを言い、疲れた為か早々に寝てしまった。      ♪♪♪♪♪♪~♪      んっ?    メール?    あまり携帯を触らない彼女はメールしても返ってこない。その為、周りは連絡等にしか使わない。    目下、本来の機能。電話専用なのだ。    だから、メールの受信を知らせる音楽に眉を寄せる。    何時よ。    寝ぼけ眼で携帯に手を伸ばすと時間を確認した。    6時半?    ふざけんな!    目覚ましいよりも早くに起こされたので頭にきているのだ。    !?    怜斗さん?    送り主を見ると思わず飛び起きた。    そして思わずベッドに正座をして本文を見る。    内容は一言、    おはよう。    よく見て見ると、もう一件。昨日の夜にも来ていた。    …。    メールを終了させ、電話番号を出しかけてみる。    トゥルルルルル♪    「はい。」    昨日の優しい感じではなく、不機嫌です!と言わんばかりの低い声。    「…。」    びっくりして第一声が出なかった。    「もしもし?」    「あっ、  おっ、おはようございます。  葉月砂衣です。」    「えっ?」    発信者の名前を見てなかったのか、砂衣だと解るとびっくりしている。    「メール。  メールが来たから。」    朝早くの電話だったので、少し遠慮がちに言う。    「それだけで電話を?」    だっ、ダメだったかしら?    「昨日のメールに返事してなかったし。」    「ああ、気にしないでください。  メールですから。」    呆れてしまったのか、少し笑いの混じった言い方をされた。    「そりゃぁ、すぐに返ってくれば嬉しいけれど。砂衣さんの状況を知って送ってるわけではないので、気が付いた時にでも送り返してくれればいいですよ。  あまり深くは考えないでください。  気軽にいきましょう。」    何か、少し、気が楽になった。    …気がする。   .
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

694人が本棚に入れています
本棚に追加