694人が本棚に入れています
本棚に追加
「デートは買い物や映画。動物園ですね。」
ふぅ~ん。
「まぁ、いいや。 遊園地初めてなら制覇しないとね♪」
意地悪く微笑んでやった。
怜斗さんは一瞬固まったように見えたけど無視だな。
私たちは遊園地に着くと、予告通り絶叫系から制覇していった。
もちろん、休憩を入れつつ二人で楽しみながら。
待ち時間も二人で色々話をして昨日悩んでいたことなど吹っ飛んでしまった。
ただ…
「あの人格好いいね。」
ってきれいなお姉さんたちが口々に言っているのが聞こえ
「何?一緒にいるガキ。」
と嫌悪感いっぱいに見られた。
私の方が横にいて似合うのに。
と言いたげに。
そして、そんなお姉さんたちがさり気なく、私たちと同じように行動して時折会話に入ってくる。
「大丈夫ですか?
お昼にしましょう。」
5つ目のアトラクションを乗り終えたら怜斗さんから言われた。
「私、お手洗い行ってくる。」
近付いてくるお姉さんたちが気になったけど、仕方がないのでそう言うと走り出した。
わかってるよ!
そう頭の中で連呼しながら、涙が出るのを必死で我慢した。
何とか涙を引っ込めお手洗いを後にすると別れた場所に戻った。
辺りを見回すがどこにもいない。
えっ?嘘…。
少し歩いてみて探してみるがやはりいない。
もしかしたら怜斗さんもお手洗いかもと思い、戻って近くにあるベンチに座った。
携帯を出し、何か連絡が来てないかみるがメールも電話もなし。
はぁ~
ため息をつくと、ぼぉ~っと目の前を行き交う人たちを見ていた。
みんな楽しそう。
さっきまでは私たちもそうだったよね?
私、何かしたのかなぁ。
5分置きくらいに携帯を開きチェックするが、なにもなし。気が付くと40分たっていた。
携帯をバイブに設定するとポケットに入れ立ち上がり探しに歩いた。
.
最初のコメントを投稿しよう!