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他の部員達は、今まで何をしてきたのか、頭は茶色か金髪。短髪なのは二人のみ。
ちなみに顔は、どこにでも居そうな、ヤンキーのように強面で最悪だ。
「アンタ名前は?」
「成宮頼太です。」
「バレー経験は?」
「授業でやった時以来。」
「あんまり期待はしない。」
ヘラヘラと笑いながら頷く頼太に太一は薄く笑い、前髪を上げて、ヘアゴムで止める。
そんな二人を扉の隙間から見ていた、亜子と奈々は慌てた。
「ちょっとちょっと!なんなのよ、この展開!バカみたいにトントン拍子に話が進んでんじゃない!!」
「太一が危ないー!ちょっとちょっと!本当に成宮くん大丈夫なんでしょうね!?」
「こっちが聞きたいわよ!」
ワタワタと忙しそうに口を動かす二人をよそに、いつの間にか始まった試合は、頼太と太一がリードしていた。
「湯沢さん!」
相手から来た、速い球をなんなく取った頼太は上手い具合にトスを上げ、太一がスパイクを打つ。
バシィンという音を立てて、相手チームの腕に直撃し、球はコートの外に行ってしまう。
「ナイストス。」
「ナイススパイク。」
パンッと手を叩き合う、頼太と太一。
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