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「俺達、付き合おう!」
賑わう街角に在る、小さな古い人気のレストランで、普通に会話を楽しむ昼食の最中。大地の急な告白だった。
亜巳も大地を気にはしていた。が、唐突に言われて返す言葉に悩んでしまった。何故なら二人は親友の紹介で出逢い、まだ二日しか経っていない。
行動派の男であると聞いてはいたが、亜巳の恋愛に対しての行動だけは、かなり気難しい考えを持っているのだ。普段では見られない程、純粋な女に変わってしまう。
窓辺を覗き込むように、大地から目を反らして外の風景を眺める亜巳。
大地の告白のせいか、何故か目に付くのはカップルの行動。更に所々にチラシを配りながら、街行く人々に声を掛け、辺りを見渡し焦って見えた、必死に頑張る様々な姿。
斜め前に大地の視線を感じながらも、亜巳は告白の理由を窓越しに、呟くように小声で尋ねた。
「私なんかのドコが良かったんですか?」
「全部だ‥‥って、失礼だよな!
気が利くし楽しいから! ってのが一番の答えだなっ‥」
大地の口調はどこか、ぎこちなさを感じさせた。何か不安を抱いて居るようにも聞こえた焦った答え。
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