プロローグ

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「ひっく…ひっく……」 その子は泣いていた。 少年はその子に大丈夫かと尋ねた。 女の子は泣きつつも反応してくれて首を横に振る。 その眼は充血していて、顔は涙でくしゃくしゃになっていた。 少年はどうしたのっと今度は優しく尋ねた。 女の子はその小さな手を出すとゆっくりと開く。 女の子の手の平には小さな壊れたメガネがあった。 聞くところによるとお母さんからのプレゼントだというのだが壊してしまったという。 少年は少し考えて一旦女の子から離れた。 数分後少年は何かを持って女の子の下へ戻り、それを渡した。
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