--月が綺麗な夜--

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――心の変貌―― 高校を卒業して、私は、都内の大学に通うことになった。 彼、大沢隆一も、大学に進学していた。 でも、彼と連絡を取ってない私は、彼と会うこともできなかった。 でも、あの日を境に、また、彼に会うことができた。 あの日、私は、マクドナルドで一人、孤独と戦っているときに、隣の席に男の人が座ってきた。 その男の人は、まぎれもない彼『大沢隆一』だった。 私は、彼に話しかけた。 『あの・・・・もしかして、大沢隆一ですか?』 その男は、キョトンとして私の目を見つめてきた。 『そうだけど・・・?』 彼は、全然変わっていなかった。 少ししてから、彼は、私を思い出したように、『加川琉美』と私の名前を言った。 これが、彼と私の再会だった。 私は、また、彼にはまってしまった。 今度こそ、彼と付き合いたい。私は、彼に心中すべてを注ぐ勢いだった。 彼に全部、寄りかかろうとしていた。 私の心が、悪魔化してきた。 彼がほしい・・・・ 彼がほしい・・・・。 彼さえいれば、私は、何も要らない。 こぶしの利いた演歌の歌詞のように、私は、彼に依存していった。 彼は、また、会おうよ。と言ってくれて、電話とメールアドレスの交換をした。 そして、私の心の中に天使を作ってくれた。 また、会える。 また、会える・・・・・。
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