99人が本棚に入れています
本棚に追加
「つくづく学習能力ってもんがないわね…」
教室に着くなり机に突っ伏したオレに声をかけてきたのは、附属中学から一緒の親友である遠野梓(トオノアズサ)だ。
「仕方ねぇだろ、起きれねぇんだもん」
「藤子、その外見でその言葉遣いはギャップありすぎだから気を付けなよ」
「ん~、梓の前だけにしとく。つ~か、そんなに可笑しいか?」
「じゅうぶん可笑しいわ!黙ってれば人形みたいに可愛いのに…はぁ、無自覚ってヤだねぇ」
「梓は綺麗で良いよな。背高いしよ」
155cmしかないオレと違い梓は背が高く168cmある。その身長に相応しく大人びた顔立ちの可愛いより綺麗という言葉のほうが当てはまる美人だ。
梓はまさにオレの理想そのもので、不満を込めて上目遣いで見上げるとよしよしと頭を撫でられた。
なんだかムカつく…
最初のコメントを投稿しよう!