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初詣の日、なんだかこの日が来るまでものすごく長かったように感じた。
チラホラと待ち合わせ場所に人が集まる中、亮司は杏奈の姿を探した。
「りょーうじ」
そう聞こえた瞬間、肩にものすごい重みを感じた。
振り向くと、真人の顔があった。
「真人…重たい」
そう言って亮司は真人の顔を押しのけた。
「まだ神崎来てないみたいだね」
「あぁ…」
そう小声で話していると、遠くから走ってくる人の姿が見えた。
「ごめんね!遅刻?」
杏奈は息を切らして周りの女子に聞いた。
「セーフだよ。走ってくることなかったのに」
遅刻してないことがわかり、杏奈は安堵の笑みを浮かべた。
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