泣き虫だった昨日にグッバイ

2/6
前へ
/15ページ
次へ
俺は脇田を探し続けた。   しかし、脇田はどこにもいない。   「どこいったんだよアイツは。迷惑かけやがって、マジでウザいな。」   俺は機嫌が悪かった。ヒトカゲがタケシのイシツブテにやられたのだ。   もう見つからないので家に帰ろうと思い、帰り道を歩き始めた。   すると、近くのゲームセンターに見覚えのあるフェイスがあるではないか。   『脇田……!?』   俺は殺意を覚えた。   なんと脇田がスマイルいっぱいでゲームセンターにいるではないか。   「ふざけやがって、ブッ殺してやる。」   俺は理性を失っていた。   急いでゲームセンターに入った俺は脇田の元へと向かった。   すると、脇田はダンスダンスレボリューションをプレイしていた。   軽いステップから繰り出される脇田のダンレボは見とれるものがある。   「脇田、お前なにしてんだよ。」   俺は脇田に言った。   すると、俺の存在に気づいた脇田は激しく動揺しだした。   「あっ、もっ、森山、どうしたんだい?こんな夜遅くに?」   今は昼の3時だ。   「お前こそなにしてんだよ。俺はお前を探しにきたんだよ。」   俺は心底脇田に呆れた。   すると、脇田が   「僕はゲームセンターにヤンバルクイナを買いにきました。」     俺は親友を誤解していた。   脇田はヤンバルクイナを飼育したいという気持ちでいっぱいだったのだ。   「じゃあ、ヤンバルクイナ買いに行こうぜ。」   俺は脇田にそう言った。   「いいねぇ、いいねぇ、マック行く?」     ……………     続く……
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

122人が本棚に入れています
本棚に追加