2/9
前へ
/77ページ
次へ
♪ピンポンパポン♪ 「お客様へご案内致します。飛行機は間もなく着陸します。席にお戻りになり、シートベルトを着用して下さい。」 ―――――――――――――― ――――――――――――― ―――――――――――― (帰って来た。 日本に帰って来たんだ。 懐かしいなぁ…。) 本当に懐かしそうな表情を浮かべながら、 空港を出た。 瞬間、 固まった。 (……なんか幻覚見えるよ…;後で眼科行かなきゃ……。) 「お帰りなさい……紗稀(サキ)さん」 …………… 「…紗稀さん??」 目の前の幻覚は話しかけて来た。 私の本名で呼びかけた。 ん?? 本名? …………………!!!!!!! 「…そんなに驚かないで下さいよ。私が知ってるのは知ってましたよね。それより車に乗って下さい。」 そういって、彼はリムジンの扉を開き 私を中へ促した。 「…嫌だとおもいますが、取り敢えず私の家に来てもらいますからね。……覚悟しておいてくださいね。」 「はぁ……分かったから殺気出さないで。いくら私でも怖いから…、凛。」 「…全然怖がってるようには見えませんよ?……しかも少ししか出してませんから大丈夫です。」 そう言いながら殺気を強めないでクダサイ……。 やっぱ凛は子供だなぁ……。 今度虐めよっと……。 「…顔に出てますよ。さぁ、着きました。行きますよ、櫻姫さん。」
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1172人が本棚に入れています
本棚に追加