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「櫻サン…私達に何も言わずにいなくなったこと、例え元総長の櫻姫サンでも許せません。」
………………………
許して貰えるって思ってない。
私がした行動は許せない。
だって、
裏切りとも取れることをしたんだから……。
凛の怒りはこんなはずじゃない。
それは分かっている。
「……だから、…『Night Cherry』に戻れないなら入って下さい。」
???
「……………………………はい?」
「訳がわからないって顔しないで下さい。私は、『入って下さい』って言ったんです。総長として戻れないなら、下っ端からでいいんで入って下さい。あっ……櫻サンに拒否権はありません。明日儀式をします。いいですね?」
有無言わせない雰囲気で一気に話す凛。
頭の中ではもう警報が鳴りっぱなし…;;
断らなきゃいけないのに、
凛の顔を見たら何も言えなくて………。
ただ戸惑いながらも、凛の気遣いが嬉しくて……。
ただ、ただ泣いていた。
本当は凄く戻りたい。
それができない私に、凛はひとつの可能性をくれた。
不可能かもしれない。
だけど、…………………。
凛、ありがとう。
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