6/9
前へ
/77ページ
次へ
「櫻サン…私達に何も言わずにいなくなったこと、例え元総長の櫻姫サンでも許せません。」 ……………………… 許して貰えるって思ってない。 私がした行動は許せない。 だって、 裏切りとも取れることをしたんだから……。 凛の怒りはこんなはずじゃない。 それは分かっている。 「……だから、…『Night Cherry』に戻れないなら入って下さい。」 ??? 「……………………………はい?」 「訳がわからないって顔しないで下さい。私は、『入って下さい』って言ったんです。総長として戻れないなら、下っ端からでいいんで入って下さい。あっ……櫻サンに拒否権はありません。明日儀式をします。いいですね?」 有無言わせない雰囲気で一気に話す凛。 頭の中ではもう警報が鳴りっぱなし…;; 断らなきゃいけないのに、 凛の顔を見たら何も言えなくて………。 ただ戸惑いながらも、凛の気遣いが嬉しくて……。 ただ、ただ泣いていた。 本当は凄く戻りたい。 それができない私に、凛はひとつの可能性をくれた。 不可能かもしれない。 だけど、…………………。 凛、ありがとう。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1172人が本棚に入れています
本棚に追加