1100人が本棚に入れています
本棚に追加
/410ページ
昼を過ぎた位に、博士がマンションの前に来た
博士
「よぉ」
私
「……」
私は、無言でハカセの車に乗り込んだ
博士
「…どっか行く?」
私
「ここで良い」
博士
「……ごめん」
私
「何で私に謝るの!?謝らないといけない相手は鈴でしょ!?」
博士
「……」
私
「好きな人が出来たって?」
博士
「あぁ…正確に言えば、好きだった人が忘れられない」
私
「好きだった人……?」
私の心臓が、ドクンと一つ大きく鳴った
博士
「芽衣咲ならわかるよな?」
ねぇ、もしかして…
え、でも、まさか…
博士
「俺、大学から好きな人いて、その人が忘れられないんだ」
私
「…まさか、ねぇ…」
ガタン!!
私
「きゃあ!」
ハカセが助手席のレバーを引き、席が倒れた
私の顔の真上にハカセがいる
博士
「気付いた?」
私
「ハカセ…嘘でしょ…」
博士
「冗談で彼女と別れると思う?」
私
「いたっ…」
両手首を強く掴むハカセ
だって、4年も前の話なのに…
私
「んっ…んーんー!!」
強引にハカセの唇が私の口に重なった
必死に抵抗するけど、本気を出した男の姿に勝てるわけがない
唇を私から離すハカセ
博士
「ずっと好きだったよ
…芽衣咲」
最初のコメントを投稿しよう!