小さな君

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      あー期待して損した。 もっと可愛い子見つけて 楽しい大学ライフでも送ろーって、諦めてたな。     でも、ゼミで研究発表ってのがあって、それが隣の席とペアで発表だったんだ。     この地味女とか!?     あん時の俺は、芽衣咲の魅力になんてこれっぽっちも気付いてなかったんだ。         発表の資料作ってる時   博士 「井上さんって、下の名前芽衣咲って言うんだ?」   芽衣咲 「え?うん。名前負けしてるでしょ」     うん、してるね。   なんて失礼な事を思う俺。     芽衣咲 「井上君は…ハカセ?」   博士 「…は?」   何コイツ、冗談? それとも、マジで言ってんの?   でも、コイツのキャラ考えたらボケてるとも思えず…     博士 「…ヒロシだけど」   芽衣咲 「えっ、あ!そうなの!?ご、ごめん」     やっぱり天然だったんだな     でも、妙に照れて、泣きそうになりながら顔を赤く染める芽衣咲を 不覚にも可愛いと思ってしまう自分がいた。    
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