‡声

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『ねぇハル、起きてよ…』 "優しい声… でも、何故そんなに悲しそうなの??" 『ねぇハル、目を覚ましてよ… また今までみたいに、 「どうしたの??」って、オレに笑いかけてよ オレを一人にしないで… 寂しいよ、ハル…』 "これは何?? 夢?? ううん、違う。 夢じゃない。 この人は誰?? 解らない。 でも、暖かい。 私、絶望しか知らない。 絶望しか持ってない。 その筈なのに… こんなにも涙が溢れそうなのは、何故??" 目が覚める度、あの声が聞こえる。 その声は、いつも楽しそうに昔話や、最近起こった事とかを話す。 声は、いつも色々な感情を持っている。 それは、 "楽しさ"だったり、 "怒り"だったり、 "嬉しさ"だったり、 "寂しさ"だったり… けれど、毎回必ず持っているものがある。 それは、 《愛しさ》
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