雪が舞う夜

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ちらちらと 白い雪が舞い降りる まるで天使の羽みたいに ふわふわと 白い雪は僕のまわりにまとわりつく なんだろう あんまり綺麗で 僕は素直になったのかな 頬をなにか温かいものが 伝い落ちるのを感じた あの夜 どうしてあんなに 意地をはってしまったのか 素直に言えば良かった 『そばにずっといてほしい』 白い雪は少しずつ 舞い降りる数が増えて いつの間にか 周りは銀世界を織り成して このまま雪の中で 貴女の夢を見続けようか 言えなかった言葉 繰り返し繰り返し 白い雪はますます降り続く 泣き崩れる僕を あの日の貴女のように 抱き包むように
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