一心別体

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「………………で?」 「えーとね、君は天国逝きだよ勿論。良い事も沢山してきたみたいだしね」 「そーじゃねーよ!」 笠置京の魂は真っ赤になって反論した。目の前にいる人間のようなものに対してだ。 「何ですか、忙しいから手短にお願いします」 「生き返らせてくれ」 「無理です」 「うがぁぁぁぁあ?!」 笠置京の魂は周りを猛スピードで飛び回った。 もともとパニックになると走り回るくせがあった。 「認めたくねー!死にたくねー!」 「落ち着いて下さい。話の途中です」 「むわぁぁぁぁぁ!」 そう言われても動きを止めないものだから、両手で押さえ付けられた。 「うるさいです。輪廻の輪から外してしまいますよ」 「サーセン!……ん?輪廻?」 京の頭に(脳は無いけど)あることが閃いた。
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